2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

実効為替レート(名目・実質)とそれぞれの関係

http://d.hatena.ne.jp/econ2009/20081024/1224858048 econ2009さんのエントリーの追記に基づき確認してみる。 http://www.boj.or.jp/type/exp/stat/exrate.htm 以下は左の日銀HPからほぼ丸写し 日本円と米ドルをそれぞれ自国通貨として使う二国しかないと仮…

中国低層訪談録 廖亦武/集広舎・中国書店

現代中国の下層社会に生きる人々の本音を聞き語りしたものを綴っている。ヒアリング時期は天安門事件以降の’90年代の各時期にまたがっている。2001年中国で出版されたが、著者の他の著作と同様たちまち発禁処分を受けた。 本書では31人の語り手が登場するが…

ダメな議論 論理的思考で見抜く 飯田泰之/ちくま新書

再読。読むだけ無駄な議論や論考を見抜きスルーするために、以下にメモ。文冒頭の数字は章。はじめに 「誤った」「無用な」「有害な」議論を選りだすことで、より「正しく」「有用な」ものを残してゆくという手法を取る。1.常識は「何となく」作られる ・…

地球温暖化は止まらない S・フレッド・シンガー、デニス・T・エイヴァリー/東洋経済新報社

同じ訳者の「地球と一緒に頭も冷やせ!」(ソフトバンククリエイティブ)が、人間の活動による温暖化が起こっているのを認めたうえでCO2削減が余りに経済的に割りが合わないことを説明するのに対し、こちらは科学的見地に基づき真っ向からCO2等温室効果ガス…

大都市の資格

大都市にはモノと情報が集積し、それを追って人や企業が流入する。交通や文化が発達すると、社会的弱者を許容する余裕と寛容が生まれ、福祉受給者や外国人も引き寄せられる。つまり、都市の拡大によって多様性が増す結果、行政需要やコストも増大するのだ。 …

経済をみるときの視点

規制緩和に限らず、経済をみるときには複眼的複合的な視点が必要です。需要と供給の両方を見ないといけませんし、企業経営者・労働者だけでなく消費者・利用者を、そして既存の人々に開かれている可能性を見なければいけません。規制緩和の問題は、規制緩和…

日本経済再生の処方箋 月刊現代11月号/講談社

「日刊現代」今日発売(Economics Lovers) 日本経済再生の処方箋(月刊現代11月号)(Econviews-hatena ver.∞) 発売日に購入、読了。身近な物価から対外関係までの主要論点を短時間で概観できるのがありがたい。一面的かつ皮相的に経済問題を捉えがちなマス…

半身 サラ・ウォーターズ/創元推理文庫

はじめてのサラ・ウォーターズ。「このミス2004」海外部門第1位以外の予備知識全くなしで読みました。結果的にはそれが大正解。 1874年のロンドン。不幸続きで傷心のマーガレット・プライアは、上流階級の令嬢という身分を活かしミルバンク監獄の女囚獄へ慰…

なぜ、アメリカは崩壊に向かうのか  チャールズ・R・モリス/日本経済新聞出版社

サブプライム問題に端を発した米国の金融危機を信用バブルと断定、その原因についてここ四半世紀間米国主導してきた市場を万能視する保守主義的思潮に求めるものです。 長年、金融界に身を置いていた著者らしく、あらゆる金融商品を証券化しそれに高い格付け…